平成29年度(国)473号 (仮称)新々原田橋下部工工事(右岸橋台工

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20181108_02-02.jpg 当工事は、平成27年1月に土砂崩れにより落橋した原田橋の架け替え事業における右岸橋台工事です。平成28年度には本工事で施工した橋台とつながる桟道橋も当社で施工しております。旧原田橋は地域住民の大切な生活道路であったため、落橋後は迂回に2時間以上を要し、現在は天竜川河川内に仮設道路を整備して交通手段を確保しています。しかし台風や異常気象による大雨の影響で上流の佐久間ダムが放流されると、河川内道路が使用できず迂回せざるを得ない状況に陥ります。そのため一刻も早い工事の完成を地元住民から望まれています。

 工事概要としては、急峻な法面を掘削・土留施工にて床付し、鉄筋コンクリート造の箱式橋台(11.5m×10.0m×高さ20.8m)を築造する工事です。一般的な橋台は道路に接して施工されますが、当現場は橋台の前後に橋を架けるため、道路から離れた橋脚のような構造となっています。また、原田橋に添架する電気・電話線等のインフラ設備を橋台に貫通させるために、構造物の中心を空洞にして部屋を設ける設計となっております。

20181108_02-03.jpg 基礎工事として、支持地盤まで深礎杭(φ3.0m、L=13.0~16.0m)を4本施工しました。岩盤が硬くバックホウでの掘削が困難な深度においては発破も併用しました。発破作業時は非常に大きな騒音が発生するため、防音のための鉄板蓋や仮囲いを徹底することで周辺環境に配慮しました。16.0mの高さをタラップで何度も行き来するため、毎日が疲労や筋肉痛との戦いでした。

 橋台のコンクリート施工時は特にひび割れ抑制に努めました。鉄筋コンクリートに大きなひび割れが発生すると、水や空気、塩分等の浸透により耐久性に悪影響を及ぼします。

 これを防ぐために実施した対策としては

(1)温度応力解析によるひび割れ指数の算出
(2)コンクリートの配合変更及び膨張材添加
(3)開口部にひび割れ抑制繊維ネット設置
(4)型枠脱型後の躯体に被膜養生剤散布
(5)湿潤養生に二重マット使用
(6)ひび割れ誘発目地の設置
(7)透明な型枠材の使用

等が挙げられます。これらの対策が功を奏し、有害な貫通ひび割れの発生を防ぐことができました。

20181108_02-04.jpg 1年以上の施工期間の中で労働災害や施工ミスによる手戻りなく工事を終えたことは、厳しい工期を守る上で非常に大きな要因でした。また現場が市街から遠方ということで通勤や資機材の調達には苦労しましたが、協力業者様のご協力により無事に工事を完了することができました。地域住民の皆様には狭い山道での大型工事車両のすれ違いなどでご迷惑をお掛けしましたが、工事へのご理解をいただきまして大変感謝しております。

 三遠南信自動車道路は今年度中に東栄IC(仮称)~佐久間IC(仮称)区間において部分供用が予定されています。また新々原田橋は平成31年度中の供用を目指しております。これらの事業に携わることにより、山間地域の観光交流・生活・医療などの活性化や広域化に貢献できると思います。

担当:土木本部 鈴木 大輝