令和4年度 浜松城天守閣外装改修工事

工事名 令和4年度 浜松城天守閣外装改修工事
竣工年月 令和4年12月
施工場所 浜松市中区元城町(浜松城公園)地内

本工事は浜松城天守閣の外装改修工事です。主に「外壁・装飾金物・ 屋根・建具」の改修工事を実施しました。

◎苦労した点や工夫した点について
外部足場の組み方を考えるのに苦労しました。 通常の住宅や店舗等に比べて建物の形状が特殊だったことに加え、「石垣の上に足場を建てること ができない」・地中に文化的価値がある物が埋まっているため控えの杭が打てない」という厳しい制約がありました。
綿密に施工図の作成・検討をし、当初設計では天守閣東面の通路にも足場が設置される予定でしたが、検討の結果、通路には足場が設置されず、来場者の方々がスムーズに通行できるように足場の施工することができました。

外部足場の組立後に、外壁補修の施工数量調査のため「ひび割れ・浮き・欠損」について打診検査等を行いました。調査してみると実際は浮き・欠損面積が想定の3倍弱ほどあることが分かりました。また、大部分が漆喰下地になっていることを確認しました。漆喰の浮きを補修することが前例として無かったため、検討に時間を要しました。

試験施工・引張接着力 試験・浜松市との協議を行った結果、浮き面は「アンカーピンニング全面・部分エポキシ樹脂注入工法」、欠損面は「エポキシ樹脂モルタル充填工法」を採用し施工を行いました。工期と予算の兼ね合いで漆喰の塗替えはできませんでしたが、塗装前の下地処理を工夫したため仕上げ面を綺麗にすることができました。