この度、当社発案による工法協会を2022年4月に2件設立しましたので案内します。
①IBアンカー工法
近年、異常気象や地震等の自然災害によって石積みブロックの倒壊が報告されています。石積みブロックの倒壊は、有事の際緊急車両の通行を妨げるほか、歩行者含め重大災害に直結し国民の安心・安全を脅かす要因となっています。
しかし、この石積みブロックの倒壊に対する専用の対策工法はなく、のり面やトンネルで使われる工法が代替えで採用されています。このような背景の中、IBアンカー工法(石垣防災アンカー工法)を開発しました。
IBアンカー工法の特徴は、石積みブロック背面の排水機能の維持確保と自穿孔型、人力施工、景観が変わらない等5年の月日を掛け開発しました。
IBアンカー工法が、災害大国ニッポンにおける国民の安心・安全確保の一助になればと願います。
② DON’T DIG工法
トンネル、橋、道路を中心に社会インフラの長寿命化が進む中、高速道路や鉄道沿いに設置されている立入防止柵の進捗が遅れ気味の状況となっています。
これは、施工しないのではなく施工できない、施工しにくいが原因であると相談を受けました。
要因は、立入防止柵の下に埋設物が埋まっていて更新時に埋設物の損傷が発生するリスクや埋蔵文化財地域を通る地域は、文化庁との度重なる調整、打合せ等が発生するためです。
そこで、立入防止柵の更新において掘らなくて更新できる工法、DON’T DIG工法(日本語訳:掘らない工法)を開発しました。
既存の基礎をそのまま再利用し上記2点の問題点を解決した工法です。
開発には、NEXCO仕様を満足する品質と試験施工を実施し求められる基準値を全てクリアするデータを確保することができました。
DON’T DIG工法が、社会インフラの長寿命化のスピードアップに活躍できればと願います。
この2工法ともNPO橋守支援センター静岡への相談からはじまった技術開発でした。
携わって頂いた関係者の皆さまに感謝申し上げるとともに、この工法が国土強靭化の一助になれるよう努力してまいります。